開催レポート「かんぽ生命 – アフラック Acceleration Program」ピッチイベント(最終審査)実施
CICからのお知らせ

かんぽ生命とアフラック、ライフイベントと健康をテーマにスタートアップと協業検討を開始

 

2022年7月26日に、「かんぽ生命 – アフラックAcceleration Program」の最終審査(ピッチイベント)がCIC Tokyoで開催され、11社のスタートアップが協業検討先として採択されました。本プログラムは、スタートアップのサービス・技術とかんぽ生命及びアフラックの経営資源を掛け合わせた協業の実現を通じたスタートアップの成長とかんぽ生命及びアフラックのお客様への提供価値の向上を目的としています。最終審査では、本プログラムに応募した約80社の企業から最終審査に残った15社のスタートアップが登壇しました。

採択された企業(一部)とかんぽ生命・アフラック両社社長

 

開催に先立ち、本ピッチイベントで司会を務めたかんぽ生命の塚原氏及びAflac Ventures Japanの木村氏より、「かんぽ生命 – アフラック Acceleration Program」の目的及びイベント概要について説明がありました。「ライフイベントと健康をテーマに募集した本プログラムは、当初の想定を大幅に超える約80社のスタートアップ企業から魅力的な提案をいただきました。登壇いただく企業の選定は非常に難しい決断でしたが、最終審査に登壇される15社を選定させていただきました。本日かんぽ生命・アフラックと協業検討を開始するスタートアップが決定します。どのような企業が選ばれるのか今から楽しみです。」との期待が述べられました。

本ピッチイベントで司会を務めたかんぽ生命の塚原氏、Aflac Ventures Japanの木村氏

 

続いて、CIC Japan会長の梅澤より、CIC Tokyoが行っている様々なスタートアップに対する支援活動について紹介しました。「2020年10月にスタートしたCIC Tokyoは、スタートアップ、VC/CVC、大企業のオープンイノベーション、研究者、起業家支援のプロフェッショナル、国内外の行政機関など約200社が集まる日本最大級のスタートアップ集積地として活動しています。テーマに沿ったコミュニティ形成を積極的に行っており、本イベントのテーマであるヘルスケアをはじめ、環境エネルギーやスマートシティ、教育など様々なコミュニティを運営しています。また、CICの10都市18拠点のグローバル拠点を通して、世界につながるネットワークを活用したイノベーションの発信基地を目指した様々な活動を行っています」と紹介を行いました。

CIC Japan会長の梅澤

 

登壇企業15社によるピッチは、前半はヘルスケア・介護領域から8社、後半はライフイベントをテーマに7社のスタートアップが、事業内容に加え、アフラック、かんぽ生命それぞれとの協業イメージについてピッチを行いました。ヘルスケア・介護領域では、人手不足や在宅介護などデジタル化が遅れている課題に対して、データやITを活用した様々なソリューションが紹介されました。また、ライフイベントをテーマにした分野からは、高齢者のデジタルデバイド問題、空き家や中古住宅の活用、相続サポートのDX、自分らしく生きるためのサービスを行う企業に登壇いただきました。

今回参加した15社のピッチを受け、かんぽ生命、アフラックはそれぞれ協業の検討を行う企業を選定しました。①かんぽ生命と採択企業の2社での協業案を検討する、②アフラックと採択企業の2社での協業案を検討する、③かんぽ生命、アフラック、採択企業の3社で協業案を検討する場合の3パターンで審査が行われました。

審査では、かんぽ生命とアフラックの両社社長及び関係役員、またCIC Japan代表の梅澤が審査員を務めました。各ピッチを受け審査員からは、これまでの事業の実績や課題、事業拡大に必要な支援についての質問だけでなく、なぜこの事業を始めたのか、また各分野における事業のポジショニングや優位性などについて活発なやり取りがありました。

 

審査員を務めたかんぽ生命の樋口氏

【採択企業】

■かんぽ生命採択企業

・株式会社Godot(兵庫県神戸市、代表者:森山健)

行動変容を促す個別化エンジン「ナッジAI(R)︎」を開発し、主に公衆衛生現場に提供。がん検診受診率向上などを目指す国内各地の自治体に導入され、最新ではWHO、国連事業(UNOPS)にも採択。

・株式会社AGE technologies(東京都千代田区、代表者: 塩原優太)

煩雑な相続手続きの課題を解決するWebプラットフォーム「そうぞくドットコム」を運営。不動産の相続手続きに特化し、証明書の取得、申請書の作成などの煩雑な作業をWebで完結できるサービスで、リリース以降わずか1年で、登記された不動産の数は5,000件以上。

■アフラック採択企業

・エーテンラボ株式会社(東京都中央区、代表者:長坂剛)

5人1組のデジタルピアサポートアプリ「みんチャレ」を開発、運営。「みんチャレ」を活用したフレイル予防では、地域の高齢者同士がチームを組んで、チャットで励まし合いながら運動やコミュニケーションを継続する仕組みを提供。

・株式会社Godot(兵庫県神戸市、代表者:森山健)

行動変容を促す個別化エンジン「ナッジAI(R)︎」を開発し、主に公衆衛生現場に提供。がん検診受診率向上などを目指す国内各地の自治体に導入され、最新ではWHO、国連事業(UNOPS)にも採択。

・株式会社マイシェルパ(大阪府大阪市、代表者:松本良平)

精神医学と心理学のエビデンスに基づいたメンタルヘルスケアを提供する、医学博士・精神科専門医を中心にプロフェッショナルが集うオンラインカウンセリングのプラットフォーム。がん罹患者及びケアラーにも対応。

■かんぽ生命、アフラック共同採択企業

・空き家活用株式会社(東京都港区、代表者:和田貴充)

空き家問題解決のサービスとして、自治体向け空き家対策サービス「アキカツ自治体サポート」、空き家所有者のなんでも相談窓口「アキカツカウンター」、空き家所有者と利活用者をつなぐ「アキカツナビ」、Youtube番組「ええやん空き家やんch」を提供。

・株式会社チカク(東京都渋谷区、代表者:梶原健司)

スマートフォンアプリで撮影した動画や写真を実家のテレビに直接送信し、インターネット環境やスマートフォンがないシニア世代でも視聴できる「まごチャンネル」を開発、販売。見守りやテレビ電話機能など機能拡張し、自治体や介護施設などと高齢者の孤独・孤立解消に向けた取組みも展開。

・株式会社はなまる手帳(東京都渋谷区、代表者:吉野匠)

相続・介護・終活の領域に関するプラットフォームを運営。この領域に対応できる全国各地の士業や専門家が全国規模で登録しており、そのネットワークを活用した様々なシステムの開発・運用を実施。

・株式会社LINK(東京都渋谷区、代表者:水野友喜)

在宅介護のラストワンマイルを叶えるため、在宅介護ニーズに対し、24時間365日、最短5分でマッチングし、2時間で介護士を派遣するオーダーメイドの介護サービスのマッチングプラットフォームサービス「イチロウ」を提供。

・株式会社 TOKIMEKU JAPAN(東京都北区、代表者:塩崎良子)

「誰もが人生の最後まで自分らしい生活をおくれる社会の実現」をビジョンに創業。機能性とファッション性を両立した ケア・介護のD2Cブランド「KISSMYLIFE」、「MELLOW STYLE」を運営。

・株式会社WAKUWAKU(東京都目黒区、代表者:鎌田友和)

『「自分らしい」暮らしを「リアル×テクノロジー」で実現する』というヴィジョンに基づき、「中古住宅+リノベーション」のワンストップソリューションを提供するプラットフォーム事業「リノベ不動産」を運営。

・Hubbit株式会社(東京都品川区、代表者:⾅井貴紀)

どんな人でも高齢者でも利用できる!デジタルデバイド解消ツールCarebeeを提供。「高齢者だからITは使えない」の常識を覆し、ご本人やご家族のQOL向上、医療介護従事者の業務効率化を実現。

 

ピッチイベントの最後には、審査員を代表して、かんぽ生命 取締役兼代表執行役社長 千田氏、アフラック生命 代表取締役社長 古出氏から講評がありました。

 

千田氏からは「かんぽ生命は、「いつでもそばにいる。 どこにいても支える。 すべての人生を、守り続けたい。」 という経営理念のもと、分かりやすい商品と質の高いサービスを提供しており、既存のサービスとデジタルをどう結びつけるのかが大きな課題だと感じています。ひとりひとりの人生を守るには「非保険」「非金融」を含めた多様な価値をどれだけ提供できるかということが我々の存在価値になっていくと考えているため、我々だけではなく一緒に新しい価値を創造する様々な方々と協業して参りたいと考えております。皆様のピッチはどれも大変素晴らしく、今後ご一緒させていただくのが楽しみです。本日は大変ワクワクドキドキする体験をさせていただきありがとうございました。」と述べられました。

かんぽ生命 取締役兼代表執行役社長 千田氏

 

また、古出氏からは、「80社の中から厳選された企業の皆様でしたので、どの発表もとても素晴らしく、大変刺激的で新しいアイデアを頂いた有意義な時間となりました。アフラックは社会的課題の解決を通じて、共有価値を創造するというCSV経営を経営戦略のフレームワークとしています。今日の皆様のお話はまさに今の日本社会が抱えている様々な社会的課題をどう解決していくかという意味で、私達と同じ理念で新しい価値を作ろうと努力されていると深く共感いたしました。アフラックは、特にがんと介護の領域において、約1500万人のお客様に対して保険だけではなく多くの新しい価値をご提供していこうという強い思いで取り組んでおります。今日ご発表いただいた皆様のアイデアや技術と一緒に取り組むことで、より大きな社会課題の解決に向けて新しい一歩を踏み出せるのではないかと強く感じました。」と述べられました。

アフラック生命 代表取締役社長 古出氏