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Aichi Deeptech Launchpad『ディープテックセミナー』@STATION Ai を開催しました ーエコシステム構築活動を愛知でもー

January 20, 2026

CICが運営を担っている愛知県ディープテック推進事業「Aichi Deeptech Launchpad」では、ディープテック系スタートアップを対象としたアクセラレーションプログラムのほか、愛知県を中心とするディープテックによるイノベーション創出につながるエコシステム(生態系)づくりを実施しており、愛知県内において、ディープテックスタートアップや事業化を志す大学等研究機関の学生や研究者の皆様を対象とした教育プログラムを複数回開催しています。

今回は、名古屋市鶴舞のSTATION Aiにおいて、複数セッションを含むディープテックセミナーを開催しました。

本セミナーにはオンラインを含めておよそ60人の研究者や学生、起業に関心のある社会人、ディープテックスタートアップの支援に携わる方などが集まり、”最先端技術をどう社会やビジネスにつなげていくか”をテーマに、実践的な知識の共有がされたほか、交流も行われました。

 

セミナー前半では、株式会社リバネスの取締役CFOである池上昌弘氏が登壇し「ディープテックの始め方〜研究成果を事業へつなぐ第一歩〜」と題し、ディープテックとは単なる最先端技術ではなく、環境問題など、一つの企業では解決できない地球規模の課題に挑む技術であると解説し、

その事業化を「海に出る冒険」に例え、その道のりは長く険しいものの、成功すれば高い参入障壁を築くことができる、大きな可能性を秘めていると話されました。自身の起業体験から、手法論以上に「なぜ自分がやるのか」という強い情熱こそが、困難な航海の羅針盤になるということも示されました。

 

また、資金調達は単にお金を集めるのではなく、ビジョンを共有できる仲間を得るべきだという、事業への向き合い方も伝えられました。

セミナーでは続いて、弁護士法人内田・鮫島法律事務所の高橋正憲弁護士が登壇し、

「スタートアップ経営の知財・法務戦略」について解説が行われました。

 

スタートアップの初期成長の各段階において生じる契約について、一つひとつ、趣旨と注意点が語られ、”安易な契約が将来の足かせとなり得る”ということにも言及し、共同研究や開発受託の契約では、自社の権利を守る条項を盛り込むことの重要性を訴え、スタートアップが知らずに価値ある知財を手放してしまうリスクに警鐘を鳴らし、注意を呼びかけました。

他方、知財戦略、特に特許についても各段階での為すべきことが解説されました。

説明の中では「基本特許」だけでなく、その周辺の、例えば「ネジの打ち方」といった、製品を作る上で誰もが使わざるを得ない「必須特許」こそが、実は大きな競争力の源泉になり得ると話し、集まった多くの参加者がパソコンでメモを取る場面もありました。この解説では技術の高度さだけではなく、知財も新たな価値であるといったことが改めて示されました。

また、

そしてセミナーの最後には、「日本企業のグローバルブリッジ戦略」をテーマにした座談会も行われました。

ここでは、KOBASHI HOLDINGS株式会社 小橋正次郎 氏と、株式会社ARK グループ 栗原洋介 氏より、各社の新規事業、海外展開のこれまでの浮沈と今後の戦略・展望が披露され、これらを受けて、株式会社リバネス 丸幸弘 氏からは、海外の優れた技術やアイデアを積極的に日本に「呼び込み」、日本の強みである高品質なものづくり技術と融合させる「インバウンド・グローバライゼーション」という考え方が示されました。

この後のネットワーキングでは、参加者が盛んに情報交換を行っている様子が見られ、3時間以上に及んだ今回のセミナーは、技術シーズをいかに事業として花開かせるか、そのために必要な情熱、戦略、知財、そしてネットワークという「武器」の重要性を、改めて浮き彫りにしたと言えます。

 

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愛知県ディープテック推進事業「Aichi Deeptech Launchpad」は、この後、アクセラレーションプログラムの成果発表であるデモデイを開催予定です。Japan Deep Tech Night 内のセッションとして、2026年2月16日、CIC Tokyoを会場に開催予定です。

愛知県ディープテック推進事業「Aichi Deeptech Launchpad」(2023年度、2024年度、2025年度)は、CIC Institute、株式会社リバネス、フォースタートアップス株式会社が実施運営しています。