マサチューセッツ工科大学社会人向け講座”DX時代に必要なプロジェクト・マネジメント手法” を開催しました
CICからのお知らせ
マサチューセッツ工科大学社会人向け講座"DX時代に必要なプロジェクト・マネジメント手法" を開催しました

2023年7月8日と9日の2日間にかけて、CIC InstituteではMIT(マサチューセッツ工科大学)Professional Education(社会人向け講座) と連携し、「DX時代に必要なプロジェクト・マネジメント手法」を実施しました。MIT Professional EducationではMITの教授陣による授業が行われ、受講者には修了証書(履歴書にも記載可能なもの)が授与されます。日本では2022年11月にCIC Tokyoで初めて国内で対面プログラムが開催され、今回はその3回目になります。

今回の講座では、ブライアン・モーザー博士より「DX時代に必要なプロジェクト・マネジメント手法(Digital Transformation of Projects with Model-based Project Design, Predictive AI, and Instrumented Teamwork)」をテーマに、デジタルトランスフォーメーションが進む中でのプロジェクト設計やチームワーク分析などについて、合計22時間(オンラインのプレセッション/フォローアップセッションを含む)の講義と演習を行いました。

参加者は、幅広い産業から大企業やスタートアップのエンジニアやプロジェクト・マネジメントの担当者、行政官など約30名が集まり、対面での講義を受講するとともに、グループワークなどの課題と演習に取り組みました。また、休憩時間や講義終了後も企業を超えて積極的に交流する様子が見られました。

 

【概要】

日時:2023年7月8日(土)、9日(日)

場所:CIC Tokyo

<1日目講義概要>

・プロジェクトをシステムとして捉えるとは

・プロジェクトをシステムとして捉えた際に考慮すべき要素

・プロジェクトをシステムとして捉えた際の要素間の相関関係

<2日目講義概要>

・シュミレーションモデルを用いたプロジェクトマネジメント

・小柴満信様と当麻哲哉様よるパネルディスカッション。

・プロジェクトマネジメントの際のトレードオフとその対応

・デジタルツインを用いたプロジェクトとアジャイルな手法

 

*上記の他、プレセッションとして6月24日(土)及び7月1日(土)にそれぞれ2時間のオンライン講義を実施、プロジェクトマネジメントの基礎となる歴史や従来のマネジメント手法を学習。また、フォローアップセッションとして、7月22日(土)にハイブリッド形式で講義を実施、7月8日・9日の集中講義で学んだ内容と各自が会社で取り組んでいるプロジェクトマネジメント手法を比較・議論を行った。

 

【講師】

ブライアン・モーザー博士
マサチューセッツ工科大学システム・デザイン・マネジメント アカデミック・ディレクター

東京大学特任准教授

ブライアン・モーザー博士は、MIT のSystem Design & Management(SDM)のアカデミック・ディレクターであり、エンジニアリングスクール(工学系研究科)およびスローン スクール(MBA)のシニア・レクチャラーです。また、東京大学の特任准教授として、グローバル・チームワーク・ラボ (GTL) を指揮しています。

モーザー博士は、複雑なシステムの問題に対するエンジニアリング チームワークと、モデルベースの手法を使用して多様なチームのパフォーマンスを向上させることに重点を置いています。1987 年にコンピューター サイエンスとエンジニアリングの学士号を取得し、1989 年にマサチューセッツ工科大学で技術と政策の理学修士号を取得しました。2012 年に東京大学大学院新領域創成科学研究科で博士号を取得しています。

 

【当日の様子】

 幅広い産業の大企業やスタートアップなどから約30名が参加し、講義では活発な質疑が行われるとともに、グループワークではお互いの会社における知見を共有しながら、デジタルトランスフォーメーションの時代におけるプロジェクト・マネジメント手法について議論が行われました。

初日はレクチャー内で学習したシステムズ・アプローチを通してプロジェクト・マネジメントの考え方を身に着けるとともに、自分の所属する組織での応用方法について検討を行いました。2日目はシミュレーションモデルを利用し、具体的なプロジェクトに対してどのようなアプローチでプロジェクトの利益を最大化できるかをチームで作業・討論し、最後に各チームから発表を行うとともに、講師からフィードバックを受けました。

 また、2日目の昼には、小柴様(JSR株式会社前会長、Cdots合同会社共同創業者)と

当麻様(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授)をパネリストに迎え、「日本におけるプロジェクトとチームワークのデジタルトランスフォーメーションを妨げる障壁とメカニズム」をテーマにディスカッションを行いました。ディスカッション後の参加者との質疑では,プロジェクトを主導している立場から実際にどのようにデジタルトランスフォーメーションを行っていけばいいのか、各会社の課題についての議論も行われました。パネルディスカッション終了後も、パネリスト含め参加者とのネットワーキングが活発に行われました。

 

 

【MIT Professional Education とは】

MIT Professional Educationは 、MITの提供するミドルキャリアの社会人向け公式研修プログラムです。70年以上にわたり、世界中の社会人向けに特別にデザインされた高度な教育プログラムを通じて、MITの研究、知識、専門性へのゲーウェイを提供してきました。オンライン、キャンパス、地域、会社など、MIT Professional Educationが提供するコースは、12以上のトピックカテゴリーで50以上に渡っており、各自のキャリア目標や組織のニーズに合わせて選ぶことが可能です。詳しくはprofessional.mit.eduをご覧ください。

 

【 CIC Insitituteについて】

CIC Instituteとは、CIC Tokyoの一部として活動するイノベーションプロジェクト運営の専門部隊です。CIC、特にCIC Tokyoの、イノベーションエコシステム構築や、ディープテック関連スタートアップの支援における 知見を活かし、政府や地方自治体、大学などと連携しグローバルに成功を収めることのできるスタートアップの成長支援や、エコシステム構築業務を担っています。CIC Instituteは現在、多くの行政機関や大学関係のプロジェクトを遂行しており、エコシステムの発展やイノベーションを通じた経済発展に貢献をしていますが、自治体等の行政機関や民間企業からの高まる需要に合わせ、より多くのプロジェクトを 実行し、CIC Tokyoを含むCIC全体と緊密に連携しイノベーション創出を促進する部門として活動しています。