開催レポート:Startup Pitch@CIC フェムテック & ビューティテック 第3回目のCIC ピッチイベントのテーマは、フェムテックとビューティテック分野に焦点を当て、女性の悩みを解決する最新テクノロジーやプロダクトを、選定された7社のスタートアップにピッチいただきました。
CICからのお知らせ

(本文書における 女性=生物学的女性 を意味しています)

女性がより生きやすくするテクノロジー「フェムテック」と、男女問わず対象とした「美」に関するテクノロジー「ビューティーテック」。

フェムテックはFemale (女性)と Technologyをかけた造語であり、生理、妊娠、不妊治療、更年期障害など幅広い女性の悩みを解決するテクノロジーを指します。欧米では当たり前になっているサービスもある中、日本ではまだまだ認知や規制があり、利用や広がりに時間を要しています。

同時に、フェムテックにフォーカスしたスタートアップや大企業の新しい取り組みは年々増え続け、VCの投資対象としても大きな注目を集めています。

ビューティーテックは、化粧品、サプリ、体調管理、インナービューティーなど、こちらもウェルビーイングを促進する新しいテクノロジーを指し、近年はパーソナライズをテーマとしたサービスやプロダクトが多く見られます。男女関係なく「美」やウェルビーイングに関心を持つ方々が増えてきた今日、著しいマーケットの成長が見られ、より自分らしい美を定義する後押しになっています。

6月4日、CIC Tokyoでは「Startup Pitch@CIC フェムテック & ビューティテック」を開催いたしました。両分野で最先端をいくスタートアップやベンチャー企業7社がCIC Tokyoに集まり、各社のプロダクトやサービスのピッチを、3名の特別審査員と、CIC Tokyoにお越しいただいた50名ほどの観客に向けて行いました。入賞者にはCIC Tokyoのコワーキング利用割引券が贈呈され、登壇企業全社のプロダクト展示も同時開催しました。

 

【登壇企業一覧】

【審査員】

 

今回は特別来賓として、冒頭、元経済産業大臣の世耕弘成氏にご挨拶いただきました。経産相をされていた際にはベンチャー育成や女性活躍推進に尽力されていたこともあり、フェムテック を促進することによる女性の働きやすい環境づくりについての重要性をお話いただきました。世耕氏が立ち上げた「J startup」事業に採択されたフェムテック関連企業 は当時1社あり、成長産業として今後はフェムテック企業をさらに支援するべきと仰れました。

続いて、フェムテック分野4社、ビューティテック分野3社で行われました。

ビューティテックは美容商品をパーソナライズできるサービスなど、現代の需要に応えるプロダクトが多くありました。

例えば、コスメ・アパレルのD2C事業を行うパペルック株式会社では、2019年11月に新ブランド「FAVES BEAUTY(フェイブス ビューティー)」をローンチ。ファッション・コスメ業界でニーズが高まるパーソナルカラーに着目し、1人1人が持つ肌や瞳の色に合うパーソナルカラーに特化したメイクアップ商品を提供しています。メディア「FAVOR」事業も展開しているパペルック株式会社は、ユーザー(読者)との距離も近いことから、リアルな声を参考に商品会社をしているそうです。

フェムテック分野では、不妊治療、卵子凍結やインドの社会的を問題を解決する生理用品、PMS緩和衣類など、幅広い内容となりました。

例えば、“選択的卵子凍結”サービスを提供している、株式会社グレイスグループは、①妥協なく厳選されたクリニックの全国ネットワーク、②完全デジタル管理された安心の保管環境、③圧倒的な保管の低価格化で、女性のライフプランに「卵子凍結」という新しい選択肢を提案しています。社会不妊の予防啓発活動とセットで社会環境を整えることで、少子化や女性活躍推進の遅れといった社会課題の解決に挑んでいるそうです。

女性の抱える悩みやウェルビーイング促進に、多種多様なアプローチでソリューションを提案する登壇社に対し、審査員は自身の経験を交えながらコメントや質問を投げかけました。

各企業、質の高いピッチをプレゼンいただいた中で、今回の入賞企業は以下の3社となりました。

1位:vivola株式会社 / 角田 氏

同率2位:株式会社Sparty / 深山 氏、Rangorie 代表 (株式会社リコー社内ベンチャー) /綿石 氏

これから更なる急成長が期待される、フェムテックとビューティーテック業界。CIC Tokyoではフェムテック イベントを定期開催する予定もあり、女性起業家のサポートとともに両業界を盛り上げていく予定です。

登壇企業の展示の様子:

なお、今回のイベントは今年発足したFemtech Community Japanと協力して開催されました。

【Femtech Community Japanについて】
Femtech関連のビジネス、プロダクト・サービス推進のために幅広く関係者がつながって、議論、情報共有、ネットワーキング、 情報発信などを行っていくコミュニティです。コミュニティに参加いただき、Femtech関連の取り組み・情報共有や、現状の課題と今後に向けた議論・WGなどご一緒いただくメンバーを募集中しております。

参加登録フォーム:https://qr.paps.jp/LiPp1