2022年10月、創業間もない5名のチームでCIC Tokyoに入居した株式会社Biz Freak(以下、Biz Freak)。
約4年の間に、東京・仙台合わせて約20名規模へと組織を拡大し、株式会社IHI(以下、IHI)をはじめとする大手企業との新規事業開発やAI導入支援など、エンタープライズ領域での事業を着実に広げてきました。
その成長の過程には、CICで生まれた偶然の出会いや、入居者同士のつながり、イベントへの参加、そしてコミュニティを通じたさまざまな共創がありました。
今回、Biz FreakはPKSHA Technology Groupへの参画に伴い、CIC Tokyoを卒業します。
「できれば最後までCICにいたかった」と語るCOOの長谷川さんに、CICでの約4年間を振り返っていただきました。
Biz FreakがCIC Tokyoに入居したのは2022年10月末。
当時は有楽町のコワーキングスペースに拠点を構えていましたが、事業の成長に伴い、個室のある新たなオフィスを探していました。複数の選択肢を比較するなかで、最終的にCICへの入居を決めた大きな理由の一つが、「コミュニティ」でした。

長谷川さん「単に仕事をする場所というより、企業同士のつながりが生まれる環境かどうかを重視していました。ビジネスパートナーとの出会いや営業機会にもつながるのではないか、と期待していました。」
CICとの接点が生まれたのも、きっかけはまさに人とのつながり。
とあるご縁からCICを紹介され、CICスタッフとの面談を重ねるなかで、コミュニティを大切にする姿勢や実際の雰囲気に魅力を感じ、入居を決定しました。また、当時力を入れていたエンジニア採用の観点でも、虎ノ門ヒルズという立地や、モダンで開放的なオフィス環境は大きな魅力でした。
長谷川さん「当時、メンターの方々からも『採用を考えるならオフィス環境は重要』と言われていました。候補者にとっても、CICのような場所で働けることは一つの魅力になると考えていました。」
さらに、スタートアップでは自社だけで充実させることが難しい福利厚生面も、CICならではの価値だったといいます。充実したキッチンエリア、ウェルネスエリア、シャワー、スポーツルームなど、日々の働きやすさを支える環境が整っていることも、社員の満足度につながっていました。
入居後、CICはBiz Freakにとって単なるオフィスではなく、社員にとってのコミュニティにもなっていきました。
年次の大型イベントをはじめ、バスケットボール部やカラオケ部、Venture Café主催のThursday Gatheringなど、さまざまなイベントに参加。ときには仕事を離れて交流し、ときにはイベントを通じて新しいビジネスの可能性を探る。CICのコミュニティに参加すること自体が、社員にとって日常の楽しみの一つになっていったといいます。
長谷川さん「社員同士でも、CICでいろいろな人とつながって、楽しんでいました。定量化するのは難しいですが、社員の満足度という意味でも、かなり良かったと思います。」
Biz Freak自身もコミュニティの一員として、イベントへの参加だけでなく、主催・運営する側としても積極的に関わってきました。CICers Barでのホストや、AI関連イベントでの登壇、CICerが企画するイベントへのSpeakerとしての参加など、積極的にコミュニティに関わってきました。
「つながる側」と「つなぐ側」の双方を経験したことが、Biz FreakにとってのCICでの4年間を特徴づけています。
約4年間のCIC生活の中でも、事業成長における大きな転機となったのが、IHIとの共創です。
その始まりは、意外にも非常にシンプルなものでした。
「オフィスが近かったから、つながった。」
CIC内での距離の近さから交流が生まれ、そこからIHIとの新規事業開発へと発展していきました。
Biz Freakにとって、IHIはエンタープライズ企業との新規事業開発における大きな第一歩。その後の事業展開にもつながる重要な実績となりました。
長谷川さん「大企業さんと新規事業を一緒につくった実績ができたことは、とても大きかったです。IHIさんとの共創実績が、他のエンタープライズ企業からの信頼獲得にもつながり、新たな取引のきっかけになりました。」
記事:“待ったなし”の環境課題に爆速で最適解を提示。地球規模のビッグプロジェクトをAIで推進:https://bizfreak.co.jp/projects/drwo-aq45
さらに、CIC経由でテレビ番組へBiz Freakが紹介されたことをきっかけに取材へと発展し、YouTubeでの生配信など大きなメディア露出にもつながりました。Biz Freakでは、こうしたメディア出演を営業資料にも活用。第三者からの紹介やメディア掲載という「信用」が、次の企業との商談においても有効に機能したといいます。
長谷川さん「テレビに出たこと自体ももちろん良かったですが、それを会社紹介資料などでメディア出演の実績として紹介できたことも大きかったです。『こういう会社なんだ』と安心してもらえる材料になりました。」
こうした共創実績やメディア露出の積み重ねが、Biz Freakの認知度や信頼性の向上につながり、エンタープライズ企業との新たな事業機会を広げていきました。CICというコミュニティへの所属そのものが、企業との接点を生み出すきっかけとなり、さらにIHIとの実績が次の案件への信頼につながる。
「CICでの出会い → 共創実績 → 信用 → 次のビジネス」
という循環が、Biz Freakの成長を後押ししました。
Biz Freakが感じたCICの価値は、コミュニティから案件が生まれることだけではありません。大手企業の担当者をCICに招くことで、商談そのものの体験が変わることもありました。
長谷川さん「お客様のほうから『CICに行ってみたい』と言ってくださるケースも多かったです。」
広い会議室を利用できることに加え、CIC特有のデザインや活気のある雰囲気も、お越しいただいたお客様から好意的に受け止められました。特に、海外のスタートアップや企業が行き交うグローバルな環境は、一般的な企業オフィスとは異なる「非日常感」を生み出します。
長谷川さん「大手企業の方からも『活気がありますね』と言っていただくことが多かったです。普段いるオフィスとは違う雰囲気なので、それ自体が会話のきっかけにもなりました。」
Biz FreakにとってCICは、仕事をする場所であると同時に、クライアントを迎え入れ、会社の魅力を伝える場所でもありました。
一方で、CICに入居するだけで自然にすべての機会が生まれるわけではありません。
Biz Freakでは、コミュニティとの接点をつくる役割を明確にし、一人のメンバーを中心にイベントへの参加や社外への発信を積極的に行ってきました。Thursday Gatheringなどのイベントにも参加し、まずは会社を知ってもらい、コミュニティの一員として関係を築いていく。
長谷川さん「CICのコミュニティでは、まず知ってもらうことを意識していました。誰からどこにつながるかわからないので、とにかく顔を出しておくことが大事だと思います。」
実際、Biz FreakにIHIを紹介したのも、CICの入居者でした。「この会社とこの会社をつないだら面白そう」という、コミュニティ内の自然な紹介から始まったつながりが、大きな事業機会へと発展したのです。
長谷川さん「CICには『つなげたがり』な人が多いんです(笑)。自分たちだけでは絶対に出会えなかった人とつながれる。それが面白いところだと思います。」

約4年間のCIC生活を経て、Biz Freakは今回、CIC Tokyoを卒業します。
きっかけとなったのは、PKSHA Technology Groupへの参画。グループ全体でオフィスコストなどを見直す中、親会社のビルに利用可能なフロアが生まれ、移転することになりました。一見すると、オフィス移転による「卒業」ですが、Biz Freakにとっては次のステージへのステップです。
長谷川さん「正直、個人的には最後までCICにいたかったです(笑)。でも、今回のグループインがあって、会社として次のステージに進むタイミングになりました。」
2022年の入居時には5名だったチームは、現在では東京・仙台合わせて約20名規模に成長。CICでの約4年間は、Biz Freakにとって会社としての成長を加速させた時間でした。
長谷川さん「CICにいたからこそ、ここまで成長できたというのは間違いなくあると思います。」
CICを卒業した後も、Biz Freakの挑戦は続きます。
今後注力するのは、AIとエンジニアリングを組み合わせた新たなアジャイル開発のあり方、そして各業界特有の課題や業務に深く入り込んだAIの社会実装を加速させていくことです。AIエージェント同士が開発を進め、人間はその設計や監督、品質管理を担う。そんな世界を見据えながら、AIによって生産性を高めるだけでなく、AI活用が進むことで生まれる品質やセキュリティなどの新たな課題にも向き合っていきます。
今後は、製造業をはじめとする特定の業種・領域にフォーカスした事業展開も視野に入れています。これまで蓄積してきたさまざまな業界での知見やAI開発のノウハウを活かし、まだAI導入が十分に進んでいない企業に対して、AIを実際の事業や現場に落とし込んでいくことを目指しています。
長谷川さん「AIを社会に溶け込ませて、社会を豊かにすることが自分たちのミッションです。そのためにも、これからは事業も組織も、さらに大きくしていきたいと思っています。」
売上、人員ともに大きく伸ばしながら、次の成長フェーズに向けた組織づくりにも取り組んでいます。CICで培った経験を土台に、Biz Freakは新たなステージへ進もうとしています。
最後に、これからCICに入居するスタートアップや、事業成長を目指す次世代のチャレンジャーに向けて、メッセージをいただきました。
長谷川さん「やっぱり、人と人とのつながりはすごく大事だと思います。」
AIが急速に進化し、オンラインで多くのことが完結する時代だからこそ、むしろリアルなコミュニケーションの価値は高まっていく。Biz Freakにとって、CICで得られた最大の財産も、最終的には「人」でした。
長谷川さん「コロナの時期を経て、人と人とのつながりが薄くなった感覚もあります。でも、最後は人だと思います。だからこそ、どんな環境に身を置くかは意識したほうがいい。」
そして、コミュニティを活用するうえで重要なのは、待っているだけではなく、自分たちから一歩踏み出すこと。
そうした小さな活動が、思いもよらないところで次の機会につながっていきます。
長谷川さん「CICの賃料を単純にオフィス代として考えるのではなく、案件獲得や広報、人とのつながりまで含めた投資として考えると、十分に価値があると思います。」
CICでの約4年間を振り返り、長谷川さんはこう語ります。
長谷川さん「環境は、本当に大事だと思います。同じ熱量を持っている仲間や、時にはライバルと言えるような人たちがいる場所に身を置く。そこで自分から動いてみる。そうすると、思いもよらない巡り合わせが生まれると思います。」
CICを起点に、偶然の出会いを必然の事業機会へと変え、エンタープライズとの共創を重ねてきたBiz Freak。今回の卒業は、ひとつの区切りであると同時に、次の挑戦の始まりです。
CICで生まれたつながりを、次のステージへ。
Biz Freakのさらなる挑戦に、これからも注目です。