Event Report

GSEサイドイベント:Nakanoshima Qross Global Life Sciences Cluster -NQ Global Life Science Startup & Investment Connect Vol.3-

October 30, 2026

2026年10月5日、コングレスクエア大阪中之島およびCIC Tokyoにて、Global Startup Expoのサイドイベントとして「Nakanoshima Qross Global Life Sciences Cluster -NQ Global Life Science Startup & Investment Connect Vol.3-」が開催されました。

本イベントは、2025年大阪・関西万博を契機に高まった国内外からの関心や交流の機会を継続的な共創へと発展させることを目指し、Nakanoshima Qrossを核とした国際的なライフサイエンス・イノベーションエコシステムおよび投資コミュニティの形成を推進するために実施されました。当日は国内外のライフサイエンス・ヘルスケア領域のスタートアップ、VC・CVC、事業会社、研究機関等の方々が会し、ピッチやセッションを通じて新たな国際連携とビジネスマッチングの可能性が探られました。

 

イベント概要

本イベントは、大阪会場(Event 1)と東京会場(Event 2)の2箇所で同日開催しました。

Event 1「Future Session : Startup Pitch」

大阪会場では、スタートアップのピッチが行われました。テーマは「Medtech」および「創薬・再生医療」とし、2回に分けて開催しました。

テーマ Medtech 創薬・再生医療
開催日時 2026年10月5日(月)15:25-16:10 2026年10月5日(月)18:00-18:45
場所 CIC Tokyo & オンライン
言語 英語(一部、日本語での案内を含む)
登壇社 株式会社テクリコ
株式会社 nonat
株式会社マリ
あっと株式会社
キューリティブ
i Body 株式会社
株式会社イクスフォレストセラピューティクス
株式会社 Jiksak Bioengineering
トレジェムバイオファーマ株式会社
株式会社抗体医学研究所

 

Event 2「Japan–US Innovation Bridge」

東京会場では、アメリカにおけるライフサイエンスのエコシステムの紹介およびスタートアップのピッチが行われました。この会場の模様は、ピッチの間、大阪会場でも中継されました。

開催日時 2026年10月5日(月)16:30-19:00
場所 CIC Tokyo & オンライン
言語 英語(一部、日本語での案内を含む)
登壇者/社 エコシステム紹介:
Tetsu Yung, PhD MBA / Founder & CEO of TETSUNAGI Consulting Inc.ピッチ:
MORPHEUS株式会社
プラチナバイオ株式会社
Ten Bay Bio
Versatope Therapeutics, Inc.
Glafabra
Axelyf, Inc.

また、全体を通じて、下記の体制で開催しました。

  • ​主催:大阪府
  • ​運営事務局:一般財団法人未来医療推進機構
  • ​運営協力:CIC Japan Innovation Services 合同会社
  • 協力:Osaka Life Science Nexus by Nippon Life and CIC

 

イベントの流れ

Event 1「Future Session : Startup Pitch」(大阪会場)

Pitch 1「Medtech」(15:25-16:10)

医療技術・ヘルスケア分野の革新的なソリューションを提供するスタートアップ5社によるピッチが実施されました。社名と事業概要は下記の通りです。

  1. 株式会社テクリコ
    メディカルヘルスケア分野におけるソフトウェア・システムの研究開発や製造、販売を行うスタートアップ。MR技術を活用したリハビリテーションシステム「リハまる」を医療現場等に提供する。
  2. 株式会社nonat
    女性と子どもの健康を世代を超えてデジタルイノベーションで支援する医療AIスタートアップ。医療AI基盤モデル開発事業と医療機器の研究開発事業を主軸とする。
  3. 株式会社マリ
    睡眠をはじめとする生体情報を非接触でセンシングし、可視化・解析する技術を開発する京都大学発のスタートアップ。
  4. あっと株式会社
    毛細血管解析サービスを提供するヘルスケア・未病領域のスタートアップ。採血不要で毛細血管の血流を観察できる装置「毛細血管スコープ血管美人」を開発する。
  5. Qritive
    シンガポールに本社を置く、がんの組織病理学的診断を大規模に可能にするAIを活用したソリューションを開発するスタートアップ。
Pitch 2「創薬・再生医療」(18:00〜18:45)

創薬、再生医療、バイオ領域における先端技術と事業展開についてのピッチが行われました。社名と事業概要は下記の通りです。

  1. クオリプス株式会社
    iPS細胞技術を活用した再生医療等製品の研究開発・製造を行う大阪大学発のスタートアップ。
  2. iBody株式会社
    他技術では困難なオンリーワン抗体を独自の抗体探索プラットフォームEcobody技術®で取得・作製を行う名古屋大学発のスタートアップ。
  3. 株式会社イクスフォレストセラピューティクス
    新しい研究領域である「RNA構造を標的とする低分子薬剤」に特化した京都大学発のスタートアップ。
  4. 株式会社Jiksak Bioengineering
    独自のヒト神経作製技術を基盤とする創薬事業を展開し、治療困難な神経疾患に対する次世代治療法の開発を先導するバイオテックスタートアップ。
  5. トレジェムバイオファーマ株式会社
    歯の欠損に対する再生治療薬、いわゆる「歯生え薬」を開発する京都大学発のスタートアップ。
  6. 株式会社抗体医学研究所
    肺線維症や肝硬変、がんの治療に有効な独自開発の中和抗体を用いた医薬品を開発する広島大学発のスタートアップ。

 

Event 2「Japan–US Innovation Bridge」(東京会場)

16:30-19:00にCIC Tokyoで開催された「Japan–US Innovation Bridge」は、アメリカでハンズオンのコンサルティング支援を提供し、特にライフサイエンスや製薬業界の企業やスタートアップの海外進出支援を行っているTETUNAGI Consulting Inc.の共催のもと、海外のライフサイエンスのエコシステムの動向の紹介およびスタートアップのピッチが行われました

まず、共催したTETSUNAGI Consulting Inc.の創業者兼CEOのTetsu Yung氏により、海外のライフサイエンスエコシステムの最新の動向が紹介されました。

Yung氏によると、現在、世界のバイオ投資は回復傾向にあり、特にヒトでの臨床データを持つ企業や1億ドル未満のラウンドに資金が集中している。また、製薬大手の特許切れを背景にM&Aが倍増以上へと急速に活発化しており、特に中国企業からのアウトライセンシングが急増している、と紹介されました。

その上で、日本の技術力は非常に高いものの海外での露出が不足しているため、今後はグローバルな買い手や協調投資(シンジケート)を意識した開発と、早期のヒトデータの取得、そして積極的な海外発信が重要であると提言されました。

Yung氏の講演ののち、日本から2社、アメリカから4社が参加したスタートアップピッチが実施されました。社名と事業概要は下記の通りです。

  • MORPHEUS株式会社
    鼻から脳へ直接薬剤を送達させる製剤加工技術の事業化に取り組む沖縄のバイオスタートアップ。
  • プラチナバイオ株式会社
    広島大学の研究成果である国産ゲノム編集技術の社会実装を加速するため設立された大学発スタートアップ。
  • Ten Bay Bio
    免疫および炎症性疾患に対するfirst-in-classの二重特異性抗体を開発しているシードステージのバイオテックスタートアップ。
  • Versatope Therapeutics, Inc.
    独自の合成生物学プラットフォームを活用し、最先端の免疫療法やワクチンを設計・開発する臨床段階のバイオテックスタートアップ。
  • Glafabra
    臨床的に実証された細胞ベースの遺伝子治療をFabry病患者にもたらすpreIND段階のスタートアップ。
  • Axelyf, Inc.
    標的治療法を開発するためのRNA-LNP技術に焦点を当てた、Massachusetts州を拠点とするバイオテックスタートアップ。

 

おわりに

「Nakanoshima Qross Global Life Sciences Cluster」は、Nakanoshima Qrossを核とした未来医療・ライフサイエンス分野のスタートアップエコシステム形成、投資コミュニティ形成、海外クラスターとの継続的な連携促進を目的とする大阪府の「海外ライフサイエンス・クラスター連携促進事業」として実施するものであり、本イベントはその一環として開催されました。

CIC Tokyoは今後も、ピッチや海外の最新動向を把握するイベントの開催等を通じて、日本におけるライフサイエンスのエコシステムのハブとして、オープンイノベーションの創出とスタートアップのグローバル展開を強力に支援していきます。