2026年8月26日、CIC Tokyoにて、ユージン投資証券(Eugene I&S)の企画・調整と、CIC Tokyoの受入・運営のもと、「Scale-up TIPS」参加企業のCIC Tokyo視察が開催されました。
本行事は、中小ベンチャー企業部、中小企業技術情報振興院(TIPA)、韓国ベンチャーキャピタル協会(KVCA)、韓国ベンチャー投資(KVIC)及びユージン投資証券の5機関が共同で実施している「2026 Scaleup TIPS Global Meetup (Japan)」プログラムの一環として行われました。本プログラムは、「Scale-up TIPS」に選定された韓国のディープテック・スケールアップ企業10社の日本市場進出支援を目的としており、今回の本視察には、約20〜25名が参加しました。
また、今回の視察は単なる施設見学にとどまらず、日本のイノベーション環境への理解を深め、日本企業・自治体・CICコミュニティとの具体的な事業提携や、日本市場進出の足がかりを築くための交流プログラムとして実施されました。
前半のセッションでは、CIC Tokyo側から日本のスタートアップ・エコシステムや公共政策の動向についてプレゼンテーションが行われました。
現在日本では、大学発ベンチャーが着実な増加傾向にあり(2025年10月末時点で6,000社超)、バイオ、宇宙などの研究開発型(ディープテック)分野が国内の調達額全体の約45%を占めるなど、注目されています。
一方で、日本のスタートアップは米国に比べてバリュエーションが低いことが課題として挙げられ、今後は質の高いディープテック企業の成長や海外資本の呼び込みに期待が寄せられていることが共有されました。
また、政府のスタートアップ育成5か年計画(2027年度に10兆円規模の投資額を目指す目標)や、全国13地域の特化型クラスター構想(関西のライフサイエンス、中部のモビリティ、九州の半導体、札幌の宇宙・アグリテック等)、2040年度までに17の戦略分野で官民合わせて370兆円超(約2.3兆ドル)の投資を見込む政策動向が紹介されました。
その後、参加者はCIC Tokyoの16階をはじめとする館内ツアーにも参加しました。

後半の「Business Exchange」では、日韓双方の参加者による自己紹介・ピッチと意見交換が行われました。
日本側からは、CIC Tokyoにオフィスを構える、宇宙分野のオープンイノベーションを推進する航空自衛隊「宇宙利協力オフィス」、創薬シーズの実用化をに向けたCVC投資などを行う大鵬イノベーションズ株式会社(大鵬薬品のコーポレートベンチャーキャピタル)、病院向け医療AIを展開する株式会社デジロウ、スタートアップ戦略やTokyo Innovation Base(TIB)連携を推進する東京都、ECプラットフォームおよび日本企業の海外展開を支援するCafe24 Japan株式会社が登壇しました。
韓国側からは、
の10社が自社のコア技術と日本市場でのパートナーシップニーズ(臨床・PoCパートナー、代理店、CVC投資家等との連携)を発表しました。
意見交換では、日本市場におけるバリュエーションの考え方や、日本のCVC・大企業が求める海外ディープテック技術の可能性について活発な質疑応答が行われ、その後のネットワーキングで直接的な情報交換が実施されました。
今回のプログラムは、韓国の優秀なディープテック企業が日本の大企業や自治体、CICコミュニティと直接つながる貴重な機会になりました。単なる施設視察を超え、日本市場進出や実証実験(PoC)、事業提携に向けた具体的な協業の芽が多く生まれました。CIC Tokyoは今後も、日韓のエコシステムを繋ぐハブとして、オープンイノベーションの創出とスタートアップのグローバル展開を強力に支援していきます。
「スケールアップTIPS」は、創業初期段階を超えて成長可能性が認められた韓国の有望なディープテック企業をグローバル水準の企業へと育成するための、中小ベンチャー企業部主導の民間投資連動型R&D支援プログラムです。民間運営機関が先に投資した企業に対し、政府が後続の研究開発(R&D)・事業化資金を最長3年間・最大30億ウォン規模で連携支援するとともに、専門的なメンタリングや投資ネットワークとの連携も併せて提供しています。