開催レポート「高等教育DXシンポジウム - 文部科学省スキームDプロジェクトの成果発表と2021年度説明会」 2021年7月30日に文部科学省「大学教育のデジタライゼーション・イニシアティブ(スキームD)」の2021年度キックオフシンポジウムを開催しました。CIC Tokyoへの来場者とオンラインでの視聴をあわせ1000名以上の来場/視聴がありました。
CICからのお知らせ

デジタル技術を活用した高等教育(短期大学及び高等専門学校を含む)の進化を加速するため、文部科学省が2020年度に開始した「大学教育のデジタライゼーション・イニシアティブ(スキームD)」の2021年度キックオフシンポジウムを7月30日に開催しました。

(2021年度スキームD事業は文部科学省の委託を受けて、CICが運営しています。)

なお、現在、10月27日に行われる大学教育のデジタル化のアイデアを持つ方によるピッチイベント”University Pitch and Conference”の出場者募集を行っています。

2020年度より開始したスキームDでは、デジタル技術を活用した高等教育(短期大学及び高等専門学校を含む)の進化を加速するため、デジタル技術の活用に関心のある大学関係者(教員のみならず職員や学生も含む)や、高等教育に活用できる可能性を秘めたデジタル技術・プロダクトをもつ企業(スタートアップも大企業も含む)を応援してきました。今年度は、参画者への年間を通じたサポートを通じてアイデアの実現に取り組むこととしております。

今回のキックオフシンポジウムでは堀井秀之氏(i.school エグゼクティブ・ディレクター/(一社)日本社会イノベーションセンター(JSIC)代表理事、東京大学名誉教授)による高等教育のDXに関する基調講演、スキームDの昨年度参加者による成果発表、それに加えて今年度のスキームDの活動内容や10月27日に開催予定のUniversity Pitch and Conferenceの募集にについて発表しました。当日はオンライン・オフライン合わせて1000名を超える方に視聴いただきました。

【開催概要】

日時:2021年7月30日 18:00-20:00 (17:30開場)

開催形態:ハイブリッド(オンライン・オフラインどちらでも参加可能)

開催地:CIC Tokyo(東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15階)

主催:文部科学省

詳細URL:https://jp.cic.com/news/event/mext-scheem-d-higher-education-symposium/

 

【登壇者一覧】(登壇順)

・文部科学省高等教育局専門教育課 企画官 服部 正氏

学校法人桐蔭学園 理事長 桐蔭横浜大学学長・教授 溝上 慎一氏

・i.school エグゼクティブ・ディレクター/(一社)日本社会イノベーションセンター(JSIC)代表理事、東京大学名誉教授 堀井 秀之 氏

 

【成果報告(昨年度ピッチアクター)】

京都先端科学大学 田畑 修 氏、リャン・ジールー 氏

九州大学 峯 恒憲 氏

山陽女子短期大学 久保田 耕司 氏

 

【コメンテーター】

横浜市立大学学術院国際総合科学群自然科学系列(データサイエンス学部データサイエンス学科)准教授 小野 陽子氏

デジタルハリウッド大学教授学長補佐、一般社団法人教育イノベーション協議会代表理事 佐藤 昌宏氏(オンライン参加)

大阪大学サイバーメディアセンター情報メディア教育研究部門講師 白井 詩沙香氏

NewsPicks for Business 編集長、AlphaDrive 統括編集長 林 亜季氏

株式会社EduLab取締役副社長兼COO 和田 周久氏(オンライン参加)

 

セミナー冒頭では、文部科学省及びスキームDステアリング・コミッティチェアの溝上氏より、高等教育のデジタライゼーションとスキームD事業の目的について説明が行われました。

続いて、堀井秀之氏(i.school エグゼクティブ・ディレクター/(一社)日本社会イノベーションセンター(JSIC)代表理事、東京大学名誉教授)より、「新たな時代における高等教育の在り方とDXが果たす役割~i.schoolでの実践も踏まえて~」というタイトルで基調講演をいただきました。本基調講演では、堀井氏が10年来取り組まれているi.schoolでの事例を元に、オフライン/オンライン下でのグループワークや教育におけるDXの可能性についてお話頂きました。

特にオンライン教育によって可能となったチームワークの見える化とフィードバック、グループ内のコミュニケーションパターンと参加者の笑顔の割合・グループフロー状態の検出は、我々の経験則からも納得できるものであり、聴衆の関心をひいていました。

その後、昨年度のピッチアクターのうち、京都先端科学大学田畑 修 氏/リャン・ジールー氏、九州大学峯恒憲氏、山陽女子短期大学久保田耕司氏の3組から、昨年度末のピッチイベント後の企業とのマッチングなどの状況も踏まえた成果報告をいただきました。いずれの取組もピッチイベント等をきっかけに、企業との連携が始まっています。また、AIなどのデジタル技術を活用するからこそできる、学生のアクティビティの可視化や学習効果等の評価など、これらの取組はデジタル化による大学教育の可能性を広げるものであり、コメンテーターとして参加されたステアリング・コミッティ委員の皆様及び堀井氏と今後の展開に向けたディスカッションが行われました。

最後にCIC Tokyoディレクターの名倉より、今年度のスキームD事業の活動内容について説明するとともに、10月27日に開催するUniversity Pitch and Conferenceに向けた登壇者募集の案内を行いました。
CIC Tokyoは教育のデジタル化に向けた取組を進めるために必要な、教育現場・大企業・スタートアップ・行政のコミュニティ作りに取り組んで行きます。

スキームD公式サイトはこちら
https://scheemd.mext.go.jp/

【University Pitch and Conference(登壇者応募〆切:8月27日)について】

2021年10月27日に開催されるUniversity Pitch and Conferenceでは高等教育(大学のみならず、短期大学や高等専門学校での教育も含む)のデジタル化のアイデアを持つ方を募集しています。アイデアを持つ方にピッチ(数分程度のプレゼンテーション)をいただき、そのアイデアの実現に参画する方、活用できるデジタル技術を持つ方、アドバイスをいただける方を見つける機会としていただきます。申込者には、Scheem-Dのwebへのアイデア掲載、メンタリングやマッチング、プロジェクトルームの利用、コミュニティへの加入など、豊富な機会が与えられます。

 

1.想定する登壇者

・自身の授業にデジタル技術の活用を進めていて、更なる発展に関心のある教員

・授業におけるデジタル技術の活用にアイデアを持つ学生

・高等教育に携わっていて、授業に関する課題を感じていてデジタル技術の活用に関心のある大学職員

・その他、高等教育のデジタル化のアイデアを持つ全ての方

 

2.応募の方法

以下の内容を専用ウェブページ(https://scheemd.mext.go.jp/#apply)より提出してください。

  • 以下を端的に述べたアイデアの概要(300字程度)

・どのような教育を実現したいのか

・そのために今後どのような取組を行いたいか

・その実現に当たり今不足しているものは何か

・参考URL、ピッチ資料、動画、画像などアイデアの詳細がわかる資料(既存資料でも可、20MB以内)