2026年9月24日、北海道のスタートアップ拠点「HooK(フック)」にて、「HOKKAIDO Next Frontier Program – Space / Agri&Food 成果報告会(Demo Day)」が開催されました。
HOKKAIDO Next Frontier Program では、北海道における地域経済の成長とイノベーションの創出を目的に、スタートアップの創出・育成を支援するとともに、国内外からのスタートアップ誘致を通じて、北海道のスタートアップ・エコシステムの構築を推進してきました。特に、北海道が強みを持つ「一次産業・食」「宇宙」「環境・エネルギー」の3分野を重点領域と位置づけ、それぞれの分野におけるスタートアップの成長と地域との連携を後押ししてきました。
このプログラムの集大成として、本イベントでは採択スタートアップによる成果発表会を開催しました。北海道内の企業・自治体・研究機関などのパートナーと取り組んできた実証実験(PoC)の成果や得られた知見、今後の事業展開についての発表が行われました。
| 開催日時 | 2026年9月24日(木)10:00〜12:00 |
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| 場所 | HooK(北海道札幌市)& オンライン |
| 運営 | STARTUP HOKKAIDO 実行委員会 / CIC Catalyst |
| 登壇者 | 加納 千裕 氏 / ASTRA FOOD PLAN株式会社 代表取締役 日高 聡 氏 / 株式会社Teraform CEO 田中 裕介 氏 / 株式会社オーシャンアイズ 代表取締役CEO 佐藤 凛 氏 / Kick Space Technologies株式会社 代表取締役CEO 羽太 優理 氏 / 株式会社LMusubi 代表取締役 |
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本イベントは、運営による主催団体とプログラムの説明ののち、採択スタートアップ4社のピッチ&成果報告が行われました。各社のプレゼンテーション後の質疑応答には、環境エネルギー投資でインパクト・オフィサー/キャピタリストの森江久美子氏、グロービス・キャピタル・パートナーズでプリンシパルの中村達哉氏、そしてCICの加々美の3名がコメンテーターとして参加しました。また、本年5月15日に開催された Lab to Impact in Hokkaido 研究者ピッチの受賞者である北海道大学発のスタートアップ株式会社LMusubiで代表取締役の羽太優理氏による発表も行われ、北海道の地域とスタートアップの共創が生み出す新たな可能性が提示されたイベントとなりました。

ASTRA FOOD PLAN株式会社は『「もったいない」を「おいしい!」に。』をビジョンに掲げ、”かくれフードロス”をアップサイクルする会社で、①独自の技術を用いた過熱蒸煎機「JOSEN」の販売・導入サポート、また②その機器によりかくれフードロスを乾燥してできた香り豊かなアップサイクルパウダー「ぐるりこ®」の商品販売、そして、それらの③事業化コンサルティングの3軸で事業を展開していることが紹介されました。
本プログラムでは、日本最大の食糧供給地域である北海道の事業会社と12品目での実証連携が実施され、廃棄コストに見合う経済合理性などに課題を感じつつも、「解決策とパートナーシップ次第で、北海道の未利用素材は価値のある資源に生まれ変わる可能性を秘めている」という結果が提示されました。また、今後の展開として、事業化に多くの部署が絡むため進みにくいアップサイクルを、コンサルティングを通じて進めていくことが述べられました。

株式会社Teraformは、自然由来の土壌保水剤「SuperSponge」を開発・製造・販売する会社で、石油由来製品より高い生分解性と独自製法による低コスト化により、干ばつ・乾燥地域でも作物を育てられる持続可能な水資源ソリューションを世界中に提供する会社です。
本プログラムの結果として、岩見沢市のスイートコーンの実証例を挙げながら、北海道で実証検証を7件行い、2027年度には商品をローンチする予定であることと、良い検証結果が出たことで資金調達に結びついたことが紹介されました。また今後、北海道で本格導入を進め、道内のパートナーとの連携し、北海道を拠点に全国、世界へと展開していく考えが述べられました。

株式会社オーシャンアイズは、海洋数値モデルによる海洋環境の予測と画像処理などの人工知能技術の海洋ビックデータ分析への応用をコア技術として、海洋での経済活動に役立つ情報をユーザーに提供するディープテックの会社です。
本プログラムでは、課題として気候変動下の水産業の予見性の低下を挙げ、海洋環境のデータを集約し、水産資源の変化をモデル化して予測すること、さらに現場の”感覚”を集約し利用するソリューションをとったことが紹介されました。水産流通の上流から下流までのヒヤリングを通じてコンセプトを更新していき、データの可視化のためのプラットフォーム「sus4OE」を開発し、今後発展させていくことが述べられました。

Kick Space Technologies株式会社は、世界トップの超小型人工衛星の開発実績を保有する九州工業大学の技術と知見を背景に設立された、超小型人工衛星の設計・製造・試験を手がける企業です。
本プログラムでは、北海道札幌市で宇宙用コンピューターを開発する道内企業と連携し衛生搭載用のコンピュータを開発し、2027年度中にそれを搭載した超小型人工衛星を打ち上げることが予定されていると紹介されました。
本年5月15日に開催された Lab to Impact in Hokkaido 研究者ピッチの受賞者として、今回は代表取締役の羽太優理氏の創業までの考え方や経歴も紹介しつつ、事業紹介のプレゼンテーションを行っていただきました。
株式会社LMusubiは、2026年2月に起業したばかりの北海道大学で培われた独自技術を基盤とする北海道大学認定スタートアップで、微生物科学で見えない世界を可視化し、安心安全な社会をつくるというビジョンを掲げ、従来の培養法で24時間以上要した水中の細菌(大腸菌等)検査を、6時間以内かつ現場で完結させる「迅速細菌検査キット」を開発し、水質および食品産業向けに展開しています。迅速検査から、さらに食品、水処理工場のスマート化まで行い、製造業の生産効率向上に寄与する会社です。
HOKKAIDO Next Frontier Programは約一年間のプログラムで、その結果報告会である本イベントは、まさに集大成というべき内容になりました。
フードロスや気候変動などの喫緊の課題に対し、北海道という広大なフィールドで実証検証を行うことを通じて、それらの結果は世界に大きな寄与をするイノベーションが生まれるような予感を感じられる時間となりました。
CIC Tokyoはこれからも、全国各地の素晴らしいスタートアップと、それを社会実装へと導くプレイヤーたちを支援し続けていきます。北海道から羽ばたく次世代のスタートアップの活躍に、ぜひご期待ください。
▼ 当日のセッションは、以下のアーカイブ動画(全編)よりご視聴いただけます。詳しい模様はもちろん、文面では伝わらない熱量をぜひご覧ください!
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